金属3Dプリントが1つの溶接特性で完成

積層造形を使用すれば、部品、スペアパーツ、さらにはプロトタイプを、柔軟で資源効率に優れ、収益性の高い方法で製造することができます。必要な部品は、場所に関係なく、すばやく、事実上ゼロから生産することができます。CMT Additive Proにより、フロニウスは、特に均一な積層構造、高い品質、安定性などの優れた機能を備えた、革新的な3D最適化溶接プロセスを提供します。オーストリアのイノベーションリーダーであるフロニウスは、ご要望に応じて、溶接の専門知識を活かした個別サポートも喜んで提供します。当社独自の試作センターでは、かつては不可能と思われた加工品形状が、レイヤーを重ねるごとに現実のものとなっていく様が確認できます。

金属3Dプリントは、自動車、石油、ガス産業、航空宇宙工学、船舶、列車、建設機械の製造、工具製造の分野でその利用が増加しています。この新しいプロセスは、鋳造、機械加工、フライス加工などの従来の製造プロセスと比較すると、金型や材料に関する要件が低くなります。このプロセスにより、多くの時間と材料が節約され、さまざまな加工対象物を設計および適応させる際に大きな柔軟性が得られます。

競争力を上げ、より柔軟に

積層造形は、特に個別化の度合いが高い場合に、大きな可能性を秘めています。今日では、これまでは実現が困難であった、あるいは不可能であった非常に複雑な形状のユニークな金属部品を製造することができます。その一例がラピッドプロトタイピングです。これにより、メーカーは大量生産に移行する前に製品設計を迅速に調整および改良することができます。従来の方法では実現できなかったトポロジー最適化が完全に可能になったのです。

金属3Dプリントにより、修理やスペアパーツのオンデマンド製造も簡素化されます。これにより、加工対象物を「ジャストインタイム」で製造できるようになり、保管の必要性とそれに伴うコストが削減されます。この方法を採用する企業は競争力が高まり、開発サイクルを大幅に短縮できるため、スピーディな時代においては大きな利点となります。

要件：信頼性の高いハイエンド溶接技術

「金属3Dプリントで良い結果を得るには、適切な溶接パラメータとプロセスによる適切な溶接パスが重要です。」とFronius International GmbHの積層造形の専門家であるPhilipp Roithingerは説明します。「ただし、これには、溶接トーチのパスに極めて高い精度を確保できる高性能溶接システムが必要です。」新しいiWave Multiprocess Proと、特に金属3Dプリントに最適化されているFronius CMT Additive Proの特性を組み合わせることで、この完璧に適合した装置が利用できるようになりました。この完全なソリューションは、積層造形用の一般的なロボットシステムと互換性があり、さまざまな可能性を切り開きます。

特徴：独自の3D機能を1つの溶接特性に統合

フロニウスは、CMT（コールド・メタル・トランスファー）により、非常に安定しており、制御が容易で、比較的低温の溶接プロセスを数十年にわたって提供してきました。これはすでに世界中で3Dプリントの推奨メソッドとなっています。したがって、オーストリアのイノベーションリーダーであるフロ二ウスがCMTを金属3Dプリント専用に最適化し、蓄積したノウハウをすべてFronius CMT Additive Proの開発に投入したことは、非常に理にかなっています。統合されたアークオン速度安定装置により、一貫したワイヤ供給速度が保証され、均一で予測可能な溶接層の形成が実現します。これにより、製造プロセス全体の安定性が大幅に向上します。

「もう一つの革新は、調整可能な入熱です。これにより、母材または既に溶接された層の現在の温度に関係なく、ビードの高さと幅の比率の一貫性が確保されます。溶接層は通常、加工対象物が加熱されるにつれて広くなり、平らになります。」とRoithingerは説明します。「出力補正機能はこれに対し、同一の溶接を層ごとに積み重ねることができます。」

積層プロセス内での溶接の開始は、金属3Dプリントのもう1つの重要な基準です。溶接開始部での溶接ミスや反りは、結果の品質に影響を与える可能性があります。フロ二ウスは、Pulsed Hot Start機能により、この問題に対する完璧なソリューションを提供します。この機能は、パルスアーク内で溶接を開始することで、十分な溶込みと一定の溶接層の高さを同時に実現します。また、プロセス全体が自動的に制御されるため、追加の設定は必要ありません。

フロ二ウスの開発チームは、最適な3Dプリント結果を得るためにCMTに価値ある機能を追加し、すべてを1つの特性に統合しました。また、フロ二ウス試作センターの専門家チームが、厳しい溶接の課題に対してさらに多くのソリューションを提案するためにつくられています。